カオスのお手玉

読書家にはほど遠い怠け者による、編まれた紙片の備忘録。どなたかのお役に立てれば、もっけの幸い。

グレタ・ガーウィグ監督「レディ・バード」評

グレタ・ガーウィグ監督「レディ・バード」評

 

つづきまして、グレタ・ガーウィグ監督「レディ・バード」。

二番館で観てきました。
【以下、またしてもネタバレかもしれません。】

 

 

片田舎の町でカトリック系女子高での高校生活最後の年を迎え、自分の将来や友人、とりわけ母娘関係について葛藤する主人公。

刺さるような自意識に、観てるこっちが気恥ずかしくなる青春映画です。

 
ジョー・ライト監督「つぐない」ではじめて見た主演のシアーシャ・ローナン。華奢で繊細な少女を演じた子役さんが、ずいぶん大きくなられてました(同じく主演の「ブルックリン」は未見)。あいかわらず可愛らしくてお美しい。
 
舞台は2002年のカリフォルニア州サクラメント。映画内にも頻繁に出てきますが、前年の9.11のときに高校生ってことは、私とほぼ同い年です。
そういえばあの日、学校から帰って自室で昼寝をしていたら(あのころもよく寝てたな)、テレビニュースを見ていた母に叩き起こされたのを覚えています。母もひとりであの映像を見てるのが怖かったんだろうな。
 
当時の自分を省みても、女子高生って、愚かであるか怒っているかのどっちかだなあとよく思います。自分の世界のなかで生きることと、他者の世界と交わることが、わりとはっきり分断されている。
いや、別にいまも変わってないやん、私……。
 
母と思春期の娘って、こうだよなあと思い出させられました。一言一句同じセリフを大声で吐き捨てたこと、自分にも身に覚えが。だって私には興味ないんだと思い込んでたもの。一年弱の留学から帰国し再会したときに、母が泣きだしたのは余りに思いがけず、一瞬頭のなかが混乱しました。
 
作品レビューではなく、ほぼ個人的な思い出話となってしまいました。
まあ、つまり換言すると、ぐったりするほど大泣きでした。
※お母さんと一緒に見てはなりません。気まずくなること必至です。
 
それにしても、二本立てで鑑賞したのは今回初めて。身に余るような贅沢なひとときでした。酔ったけど。